直径90センチ
軽井沢町のお得意様から大木5本の伐採と私道階段の改良工事の
ご相談を頂きました。
いずれも平坦な場所であれば特に問題は無いのですが、今回の現場は


この様な場所で、隣接道路から50m程坂道を登った所に
お客様のお家があります。
それも、車が入れない道で、というか階段になっていて階段の
総数は26段。 おまけに20年近くたち浸食されて一段の蹴上
高さが30㎝もあるところがあります。
80歳を超えるお客様。さすがにシンドイので何か良い方法はない?
とご相談頂きました。
もう一つの大木の伐採は直径90センチの楓の樹で、2mほどの高さ
から4本に分かれていて高さは約16m位。
枯れている幹もあり、隣の屋根に倒れて壊したら大変なので根元から
切って欲しい! というご相談です。
加えて、白樺の樹も一本ついでにお願いね! と簡単に仰います。
私も仕事としてやるからにはしっかりした仕事をしなければ・・。
と、頭の中で何を優先にどうすれば効率が良いか? 何度も何度も考え
シュミレーションしてみます。
結果、大木5本の伐採をし、搬出した後に階段の整備をして行こう!
となり、手始めに白樺の樹で楓4本の大木を切り倒すデモンストレーション
を行いダメ出しをしてみる事にしました。
きこり屋さんのやり方
ボランティア仲間のきこり屋さんに一度お仕事をお願いした際
仕事を楽しく拝見させて頂きました。と言うか、盗んでいました。
彼らはツリークライミング工法と言うやり方で伐採していきます。
まずは細いロープをパチンコ(ゴムの付いた鳥や獣を射止める道具)
を使い切り倒す木の枝にひっかけます。
そのロープに太いロープを結び付け自分が登るためのロープを
セットします。
次に、近くの大木を見つけそこにもロープを引っ掛け、木が倒れた際
自分の所に来ない様にする為です。
そしてスパイクと言うかアイゼンと言う感じのピンがたくさんついた
靴を履き先程のロープを使い木に登っていきます。
ここまで説明してもほとんどの方には分からないと思いますので、とにかく
木登りのプロ! という方が機械を使わずに木に登り、何本ものハーネスを
駆使して道具(チェーンソーやハンマーなど)を下まで降りなくても
引き揚げれるような工夫がされています。
私はそこまでは出来ないので、きこり屋さんと建築足場を合体させて安全
で安心な作業が出来る工夫をしました。
①木が4本あるのでツーバイフォー材を使い樹にツーバイ材をビス止めし
簡易型足場を作ります。
②親綱(安全帯を引っ掛ける綱)と落下防止手摺も一部付けました
③隣の樹にスライドさせる技術が無いので 4本のうちの一本で
一番元気そうでYのをした幹を一番最後に切るようにしてYのV部分
のくぼみにロープを滑らせて下降させる。
④出来るだけ2メートル程に切り倒し、ロープ・支店・作用点の付加
を少なくさせる。
そんな事を注意しながら倒していきました。


どうにか伐採が無事済みました。
結果オーライですが、切った4本のうち二本は上段途中まで腐っていて
元気な幹を選んで正解でしでした! 終わってヤレヤレと言う感じです。
でもこれで終わりではありません。切った樹の幹を50m下まで運び
出さなくてはいけません・・・。一人でやる仕事じゃないですよね(笑)
2トンの砂利
5本の大木を何とか接続道路まで出し、トラックに積み二日かけて自宅
まで運びました。おおよそ3トンほどの重さです。
枝木はいつもの様に14センチまで破砕可能なウッドチッパーを自宅から
持ってきて、現場で破砕。 植木の周りに敷き詰め 良い香りがします~
階段の修繕
蹴上高さが高すぎて昇降しづらい! と言う事なので、幅3mある階段の
一方、1メートル程ススロープ改良し、階段の一段一段の間を緩やかな
スロープにして蹴上高さを10~15センチほどに抑えようと思います。
それが上の写真ですね。
浅間石で作った階段の左側を壊し、一番上と下側に糸を張り真っ直ぐに
整えます。 それが終わったらスロープになるようにその糸に合わせた
傾斜に整地します。
次は、階段と階段の間の方のスロープ。下地に砕石を100袋(2トン)
を買ってきて敷き詰めていきます。
そこで活躍するのが今回の工事の為に買った運搬機です。



某オークションで40万円!で出ていました。
内容をよく読むと、長野県飯田市の出品者で価格交渉出来ます。
と小さく書いてあり、早速直接取引の相談をしてみました。
私としては30万円丁度がベストではありましたが、お互い気持ち
よく取引したいので税込み33万円で直接取引させて頂きました。
後で聞いた話しですが、だいぶ前から出品していたが売れず、困って
いました・・。との事。 なるほどだから小さく価格交渉ありだった
のですね。
次の日にはもう取りに行き、写真で分かっていた荷物を載せる板が
錆びています。錆びをグラインダーで削り落とし、サビ転換剤を
塗って赤さびを黒錆に替え、その後に仕上げ塗装をします。
塗装が乾くか乾かないか、そんな感じで早速仕事をして頂きます。
この運搬機550kgまで運べます。超力持ちです。
私が運ぶと20kg一袋を下から上まで運ぶだけでも嫌になります。
でも、運搬機はスゴイです。
一度に15袋300㎏。 軽々運んじゃいます。
上り坂の為転がしてはいけないのであまり無理をせず運びました。
それでも手で運ぶと思えば十人力以上です。やっぱり機械はスゴイ!
一人で仕事をしているので、使えるものは多少お金がかかっても道具は
必要です。今回は約2トン運びましたが、この後化粧砕石が3トン程。
まだまだ働いてもらいます! がんばれ~!
次回はリカバリー です
こんな仕事を以前からしていたがごとく進めて
行くのでお客様は不思議がります
小路さんは本当に何でも出来るんだね~ っと。
私も不思議です。
今まで興味を持って他人がやる仕事を見せて
頂いたり本で調べたり・・
でも、頭で調べたり見るだけでは良く言われる
『あたまデッカチ』 になります。
私の場合は、見た後で実際に自分で自分ん家でやって
見ます。なるほど~こうなるのか。
とか、やっぱりムズカシ~ なんてザラです
それでもやってみるとやっていないは雲泥の差
自宅で失敗する分には特に問題はありません
むしろ経験と自信に繋がります
特に子供たちにはたくさん経験させて一杯
失敗させてあげて欲しい。
人間としての引き出しが一つづつ増えて
行くのが見て取れます
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